社員のモチベーション向上◯ ノルマの撤廃
販売第一線の社員の評価項目からノルマをなくした。
成果を公平に評価することがモチベーションを高めることに繋がるという考えだが、行き過ぎも指摘される。当社が行った売り上げノルマの撤廃は結果の数字による評価ではなくプロセスを評価する取り組み。
◯ ビューティーコンサルタントの活動革新
ノルマはなくし、お客様からの評価を取り入れた仕組みを作った。自宅で評価を記入して頂き、ポストに投函してもらうもの。2005年以降年間36万通を超える返送をもらっている。ビューティーコンサルタントからも「対応に緊張感がでてきた」「続けていけばレベルアップしていける」など、前向きの意見が多かった。モチベーションの向上に繋がっただろう。
◯ 営業担当のプロセス評価
2008年、営業担当社員の評価項目からも売上目標を外した(支店長クラスは残した)。それよりも、新規顧客数、再来店率、売り場づくりの実績、など営業活動のプロセスで評価するように変更した。
パワーハラスメントは組織の病理◯ ハラスメントは絶対許さないという会社の姿勢
以上の姿勢を示し、具体的には就業規則の中にそのことを明記する、あるいは社長自らの口で、会社の方針として何度も社員に語る事が有効である。それでも違反してくる場合は、懲戒の対象になるという事を示す必要がある。
◯ ハラスメントとは何かをしっかり理解させる
正しい情報提供を中心とした教育が必要。厳しい指導とハラスメントの違いが区別できない管理職もいる。同じ言い方をしても、部下の持つ気質により、または信頼関係により、ハラスメントになったりならなかったりする事を理解させなくてはならない。
◯ 社員が安心して相談できる体制
安心できる相談場所は必要である。被害者をフォローする事はあるレベルまで可能と思われるが、加害者は同じ事を繰り返すので、行動変容のカウンセリングプログラムが求められているが、そのノウハウは出来ていない。
チームワークの強化◯ 社内外で、同じ目標に向かって一緒に行動する
大掛かりな社員旅行や運動会などは減っているが、最近の傾向として、部門単位で、ボランティア活動やバザーなどで、途上国に井戸を掘ったり、塗り絵を送ったりする活動をするなどが、見られている。必要だ。
産業カウンセラーに期待すること◯ リスクマネジメントとしてのカウンセリング
社外の産業カウンセラーの必要性。一つは、産業カウンセラーの専門性が必要、もう一つは、第三者性が必要。
また、企業内での産業カウンセラーの活動の強化点として、メンタル不全者とハラスメント対応だけではなく、人材分野において、キャリアカウンセリングができるカウンセラーになってほしいという事。広い視野と高い視点からのアドバイスが可能だからだ。
◯ 企業戦略や産業界の動向についての専門性も
傾聴についての専門性だけではなく、その企業の人事戦略や人事制度についての理解や転職市場の現状、また公的な再就職支援制度などについての知識をもっと身につける必要がある。産業カウンセラーにとってのステークホルダーは、担当社員、企業(経営者)、人事部、職場の上司(管理職)である。その他、担当社員の家族や医療関係者が入る場合もある。が、この全てのステークホルダーから、信頼されなければ結局は個人のお役には立てないのである。職場環境の改善が是正されない限り、相談者本人の問題も解決しないからである。
最後に、私が会社経営者として、産業カウンセラーに期待する事は、個々の相談の蓄積を通じて企業の現実を理解し、課題を見つけ、その課題を解決するための提言を人事部や経営トップに進言することである。
とのことでした、お疲れさまでした、岩田さんありがとうございました。
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