資料をパラパラと見ていて、気持ちに残っている物をご紹介。
(6月に行った全国研究大会の時に、基調講演でお話になった、岩田様の記事が載っていた)
魅力ある人で組織を埋め尽くす 岩田喜美枝氏
株)資生堂代表取締役副社長 社)日本産業カウンセラー協会副会長
(産業カウンセリング 2010.7.8 #275より一部引用)
組織の力についての考え方(私の方程式)組織の力「個人の力×個人のモチベーション×チームワーク」で、この3つの要素はかけ算で計算されるので、一つでもゼロがあると全てがゼロになる。
◯「資生堂」の名に込められた想い
創業1872年、今年で138年、社員約4万人。「資生」は中国の「易経」という古典の一節「至れる哉坤元、万物資りて生ず(いたれるかなこんげん、ばんぶつとりてしょうず)」に由来する。大地の徳は何とすばらしいものであろうか。すべてのものはここから生まれるという意味。
資生堂の研修への取り組み◯共に育ち合い育て合うー共育宣言
2006年、共育宣言、人材育成の具体的な方法は4点。
OJT、評価、処遇、研修、異動で、重要なのは、OJTと、異動。理由は、日々の積み重ねと環境の変化による両方の学びが必要だからだ。
企業内大学 2007年、企業内大学「エコール資生堂」を始動。美容、営業、マーケティング、宣伝制作、研究開発など、7つの分野に分け、学部長にはそれぞれの領域に関係の深い執行役員を任命した。階層別研修制度があるが、新入社員研修は、テーマを「感謝」にした。一番大切な事だと思うからだ。
◯ 女性の活躍、第3段階に
子どもができたら退職するのが当たり前であった時代を、第1段階。
第2段階は、かろうじて仕事と子育ての両立ができるという段階。
第3段階は、子育てをしながら、男女共に管理職として、または専門職としてキャリアアップできる段階。現状は、日本の多くの企業で女性の管理職が非常に少ない、女性の管理職がいても、多くは独身であったり、既婚でも子どもがいない女性でありこの第3段階に到達している日本の企業は一部外資系企業を除き、ない。
まず、やらなくてはいけないことは、すべての社員がワークライフバランスを実現できるようこれまでの男性型の働き方のスタンダードを根本から問いなおす事。
仕事と育児の両立支援◯ 100%有給2週間の短期育児休業制度
2003年に設立した「カンガルーム」は、本社の近くに開設された事業所内託児所。制度も導入。
◯ カンガルースタッフの導入
2007年には「カンガルースタッフ」の導入。夕方から1日3〜4時間働く、短時間の契約社員の事。美容職社員(ビューティーコンサルタント)は夕方からお客様が増えるため、子どもを保育園に迎えに行くために早く退社することができず、カンガルースタッフという代替要員を配置する事にした。
現在は、毎年1000人以上の社員が利用していて、時短、育児休暇などは当たり前の事になっている。
◯ 配偶者同行制度の実施
配偶者の転勤により退職する女性社員が多かった。それを現在は休職として認め、再雇用制度も整備した。
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